皆さんは『治験』というアルバイトをご存知だろうか?
治験とは『治療試験』の略で、発売前の薬を分析する試験のことである。
多くは薬を投与してその経過を観察するという感じ。
おそらく『聞いたことはあるけどやったことない』という人が大半ではなかろうか。
私も『たしかにゆったりのんびりで金貰えるなら楽やん』『PC持ち込み可なら、仕事しながら治験の金も貰えて一石二鳥やん』というイメージだ。
むかーし、一度治験をやろうとしたこともあるんだけど、その時は結局日程が合わなくて断念。
暇になってきた昨今、一石二鳥の精神でふたたび治験の扉をノックしてみた。
治験を行うまでの流れ
申し込み
治験をおこなうまでの流れは病院によっても変わってくるだろうから、とりあえず私の場合。
まず治験を紹介しているサイトにアクセス。
すると治験の内容が色々一覧で見ることができます。
この段階では登録などをしなくても色々見れるので、年齢制限、日程、身長体重の制限、謝礼金など、自分に合うものピックアップしてみましょう。
『これだ』というものがあったらそこで初めて登録して申し込み。
数日するとメールか電話がくるので、健康診断に行くことができます。
健康診断
健康診断では、事前に前日の禁煙、禁酒、過度な運動禁止、などを言われます。
あと意外と重要なアドバイスに『たくさん水分摂取してください』というものがあるのですが、たしかに他のサイトなどを見ても『前日の水分補給が重要』『水分補給さえしっかりできていれば健康診断をパスできる』と書いてあるのです。
そんなこともあり、前日は大量の水分補給をして健康診断に臨みます。
健康診断当日は朝食なしで集合。
受付で身分証と保険証を見せて健康診断へ。
健康診断では体重測定、血液検査、血圧、心電図、採尿、問診、治験の説明があります。
2時間くらいで最後に3,000円貰って解散。
もし健康診断をパスできなくても簡単なお小遣いは貰えます。
健康診断パスから入所まで
数日後、自分で問い合わせて健康診断パスを聞く。
しかしこれで安心ではない。
入所当日に再び血液検査と尿検査があり、そこで入所のスタメンが発表されるそう。
安堵して入所までの生活に怠惰な部分が出ると、レギュラー落ちしてしまうのだ。
レギュラー落ちするとベンチにまわり、レギュラーが体調不良などでリタイアした時用にまわされてしまう。
1泊だけしてみて、レギュラーが継続可であると判断された時点で終了という流れだ。
ということで、ある程度食生活に気をつけながら入所までを過ごす。
では、ここで入所の際に必要なものを伝授しておこう。
病院によっては持ち込み不可の場合もあるので、気をつけましょう。
入所の際にあると便利ものまとめ
身分証
下着などの着替え
歯ブラシ
タオル
iPhone
MacBook
iPod
充電器
イヤホン
アイマスク&耳栓
本
Wi-Fi
印鑑、身分証などについては事前の説明で必要ないようであれば持っていく必要ないかと思います。
財布や現金は、ああいう場所では盗難が多いとも聞きますので最低限がオススメです。
洗濯機が付いてますので、下着や着替えも1回ずつ替えれれば特にたくさんは必要ありません。
私は歯ブラシは2セット持っていってました。
入所中は外出禁止で、万が一手が滑って床に歯ブラシを落としたら最悪なので、、、、
iPhone、MacBook、iPodを別々で持っていったのは、iPhoneは電話、MacBookは仕事用、そしてiPodは、就寝時にいびきがうるさい人がいたので、iPodを聞きながら寝たっていうだけで、別にiPhoneで十分です。
ちなみにアイマスク&耳栓&本&Wi-Fiは持って行ってません(Wi-Fiは病院内にありました)。
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入所
入所当日の血液検査&尿検査を無事パスし、いよいよ入所です。
治験は日程を考えても普通の会社員は受けれません。
そんなこともあり、なかなかひと癖もふた癖もある感じの人が多い。
ちなみに治験では写真撮影などは一切禁止なので、そのあたりはご勘弁ください。
私が入所した治験の日程は4泊5日×2回という内容。
一旦退院して3日後にまた入所というコースだ。
治験メンバーは総勢20名。ざっくりと私が人間ウォッチングして印象に残ったメンバーを紹介したい。
ヤンキーくん:見た目はいかついが無害。リビングのテレビでよく映画見てる。
電話くん:1日数回電話してる。内容はおそらく派遣担当への電話っぽい。採血の時によくいなくて探される。
早いくん:なんでも早い。食事してすぐベッドに戻る。
年長くん:一番年上っぽいアラフォー。食べる時にクチャクチャしているので、なるべく違うテーブルに。
ベテランくん:何回も来てるっぽいベテラン。
ニットキャップくん:なぜか一日目にずっとニットキャップしてたのでハゲ隠しかと思ったがハゲではなかった様子。
若干トゲのある書き方かもしれないがご容赦ください。
とりあえずこんなメンバーで治験生活がスタートする。
病院内での過ごし方
2日目はなかなか忙しかった。
まず起床して採血。
そしてここから全員2分ズレで1日が流れていく。
まず最初の人が採血されて2分後に次の人、そしてその2分後にまた次の人。。。。
採血からの朝食も全部2分ズレ。
たとえばこの日、09:02〜朝食だった私は9時2分0秒に最初の一口を食べる。
それからの食べるペースはある程度おまかせだが、最後の一口は15分後の9時17分0秒になる。
そして5分後の9時22分0秒に薬を投与。さらに1時間後の10時22分0秒に採血。
そこからは1時間置きに採血。
23時の就寝後も深夜1時に起こされて採血と、分単位、いや、秒単位でモルモットを体験した。その日の採血は計11回。
でも採血なんてすぐ終わるし、それ以外の時間はかなり自由。
マンガも覚えてる範囲で『ワンピース』『ドラゴンボール』『コナン』『ナルト』『ジョジョ』『ブリーチ』『キャプテン翼』『ハンターハンター』『幽遊白書』『鋼の錬金術師』『ブラックジャック』『火の鳥』『進撃の巨人』『バカボンド』『ROOKIES』『キングダム』『バクマン』『BECK』『ハイキュー』『ルサンチマン』『グラゼニ』など、かなりのマンガの量だった。
それに定期的に雑誌も入るみたいで、『週刊文春』や『おとなの週末』などがあった。
『治験施設にはゲーム機がある』というのを聞いていたのでちょっと期待していたが、PSとPS2、そしてソフトがちょろっとだったので、ほとんどやってる人もいなかった。
元々私は『仕事する』という名目で来ていたので、MacBookにかじりついて仕事、、、、のつもりが、やはり集中力が持たず、半分以上はYoutube見たりして過ごしてしまった。
あの環境でガッツリ仕事するパワーのある人はかなり治験に向いていると思う。
特に大きなストレスはなかったが、その中での一番辛かったのはコーヒーだ。
普通に生活していると1日3杯は飲んでいる生活だったので、コーヒーやコーラ、スイーツやお菓子が禁止されているのは結構きつかった。
今回は一時退院するという日程だったので、途中でご褒美日を設けることができたが、これが9泊10日とかだったら耐えられなかった可能性すらある。
(もちろん、退院してすぐにコーヒーとチョコに手を出したのは言うまでもない)
次の日からは採血の回数も半分になり、かなり暇。
ラスト日は採尿もプラスされ退院。
これを2回繰り返すだけで、報酬は16万円だった。サイコウカヨ
まとめ
いかがでしたでしょうか。
治験時の写真などが載せれないのでわかりにくい部分があるかもしれませんし、私も治験初心者なので、経験していくとまた違った感想が出てくるかもしれません。
今回治験にやってよかったなと思ったことは、
・ダラダラ仕事しながらお金もらえた。
・いろんな人を見ることができた。
・あらゆる欲を禁止することで、自分が本当の欲を再確認できた。
・『万が一刑務所に収監されたらこんな感じでコーヒーもケーキも食べれないのかー』と、より一層気が引き締まった。
こんな感じでしょうか。
単純に『未知なる世界』は体験しておきたいと思うから飛び込んだし、飛び込んで初めて知ることもありますので、興味のある人は飛び込んでみるのもオススメです。
画像全然載せれなかったので、もらった治験の冊子でお別れしましょう。ばいばい。