落合陽一大先生の関連イベントがあるということで行ってきましたよ。
落合陽一関連の展覧会に行くのは『Imago et Materia』『ジャパニーズテクニウム展』に続いて3回目。
関連記事:『ジャパニーズテクニウム展』は落合陽一を嫌というほど浴びることができるぞ!!
秒展で『秒で作れ!秒で感じろ!!』
御茶ノ水駅、新御茶ノ水駅からすぐ。全然秋葉原からも歩けます。
すぐに大きい入口があるのですが、そこではなく右にもう一つ入口があり、そっち側です。
ビルの中に入り、真っ直ぐ歩くとエレベーターが。
エレベーターを降りるとすぐにこちらの看板が。
紙ポスターとデジタルポスターの違いをお楽しみください。
受付で簡単に名前を書くと、おそらくデジタルハリウッド大学の生徒さんでしょうか、『解説しましょうか?』と、一つ一つ解説してくれました。贅沢。
パタパタ映像再生
デジタル映像は光っていたり透けていたりして幻想的だけど、現実味がなくて儚い感じがします。光を使ったディスプレイではないもので再生して、しっかりと実態のあるオブジェクトに変換したいというアイディアです。
Artist
suzuki akiko
紙をパタパタさせて、それをたくさん並べて映写機を作るというもの。
時間の都合で未完成だそう。
めっちゃ小さく作って並べて、遠くから見たらかなり綺麗に映像出るのかな?
見てみたかった。
記録処刑機
何か辛い記憶はありませんか?何か消したい思い出はありませんか?墓にも持って行きたくない、いっその事冷凍してしまいたい。そんな過去は少しでも笑いに変えましょう。
展示ではハードディスクを-196度の液体窒素に入れて処刑している様子を動画でご覧下さい。
処刑機はセンサーに近づくと動作します。Artist
Soejima Ryuichiro
記録したものを消去するのに液体窒素を使って、物理的に消去するというもの。
実際に液体窒素をかけてくれたのですが、処刑機としては少し地味かなという印象。
こういうのどう?
相対性理論
相対性理論の一つに時間の遅れというものがある。運動している状態や、重力場の強さによって時計の進み方が異なることを指している。これと似たように人それぞれによっても時間の感じ方は違う。それは普段、視覚的には見えることはない。異なる時間を体験する中であなたは自分の時間感覚を把握できるだろうか?
Artist
Nemoto Kazuaki, Watanabe Kento
Oculus Riftを使って、たくさんの時計を見るというもの。
アインシュタインが固有時を「私は全宇宙に時計を置いた」と表現したことから着想したのかな、と。
現状の作品だと、VRでたくさんの時計を見るだけの設定なので、せっかく相対性理論と結びつけるなら、例えば水着のグラビアアイドルの映像の前にある時計はめっちゃ早く進んで、誰かに怒られてるなど嫌な映像の前の時計はすごく遅く進むなど、結びつけがある方が面白いかなと思いました。
時間は物体の加速だけではなく、心的現象によっても変化するのだ的な。
人間の本音
人はいつも自分の判断に迷う。
どうするべきかどうしたらいいのか。
正しい答えは存在しない。
でも、彼らは結論を出す。
例えそれが過ちと言われても。Artist
Chulmin Park
選択肢を選んでいくゲームにしたかったそうですが、間に合わず、とのこと。
完成品をプレイしてみたい!
ちりがみさま
人類の長い歴史の中でヒトと神は相互の補完関係を築いてきた。ヒトの懇願が神を創造し、神はヒトを創造性豊かにした。本作品は先端技術をベースにして神を創造することへの探求の過程でヒトが神の存在をどのように感じるのかを確かめる展示である。ちり紙に潜む神さまの「おもい」を感じてもらいたい。
Artist
Tomohito Kinose, Akiko Suzuki, Ookubo Kouhei, Takeshi Kaneko, Yusuke Hashimoto, Shin Takeuchi, xtone
ティッシュの箱を中に入れると、モニター内の箱にちりがみさまがやってきます。
傾けるとその方向にちりがみさまも移動。
中にモーターかなにか入っているのか、箱の中で動いている感触もあります。
2つのティッシュ箱を持ち上げた後に、上の箱だけを持ち上げるとまるでちりがみさまの重さを感じるような心理的トリックもあり。
bonobo
我々はどこから来たのか
我々は何者か
我々はどこへ行くのかArtist
Gyoza543, Ye Neung Cho. Ryotaro Aoyama, Yukihiro Ohshima
好きな本の好きなページをシュレッダーに。
ちなみにボノボというのは人類の祖先より後にチンパンジーから分岐した類人猿で、人類以外ではないと思われていた正常位での性行為、同性との性行為、オーラルセックスをする種として有名になってしまったのですよ…。
エリア:カイジュウ
『AREA:KAIJU』はプロジェクターによって投影された街の上を歩くことで、まるで自分が大きな怪獣になったかのように街を破壊させていくことのできるスペース。キネクトによって人の位置を感知、それに応じて街が崩壊する映像が生成される。まるで自分が怪獣になったかのような体験を足を踏み入れるだけで味わうことができる装置である。もし自分が大きな怪獣だったなら?どんなふうに街を壊す?怪獣の見下す景色はどうなっている?そんな好奇心があなたを領域へ誘う。
ようこそ、『AREA:KAIJU』へ。Artist
Oomizo Issei, Abe Miki
実はこれやってみたかったんだけど、制作が間に合わずらしい…
VRで街の中を歩き、ゴジラのように街を破壊するらしい。
最終日までには間に合うかな?
ちなみにVR内で壊すだけらしいので、足元に発泡スチロールとか空き箱とか置いて足元の感覚も味わえたらより没入感を得られるかも。
Labjewelry
ゼロから何かに。 全ての価値はもともとゼロ。 Lab、デジタルメディア、モノづくりの融合によってどれだけ価値を生み出せるのか。Labを追求し、ジュエリーを追求し、愛されるモノを創造する。
Artist
Yotaro Sato, Kotoe Kikuchi, Shintaro Ono
宝石というのは石ころです。
動物にとっては価値はないでしょう。
でも人間が美しく磨き上げること、希少であるという知識などから、価値を感じるものとして現在は存在しています。
金や貨幣、仮想通貨なども人間が価値があると思うから価値があるんだ、ということ。
この作品は宝石と光を使って新しい価値を生みだすことにチャレンジしたんだと思います。
そしてオマケのクソゲーは動画でご確認ください(笑)。
発光食品
発酵は人類の食の発展に大きくかかわってきた、そして発光は今も人の生活の発展に大きくかかわっている。普段身近にあり焦点を合わせることの少ない現象同士を掛け合わせることでこの先また新しい何かが見えてくるかもしれない。
Artist
Matsumoto Yutaka
発酵を発光。
展示食品の中にかつお節があったので、『あれ?かつお節って発酵食品なの?』という話になったので調べてみました。
なんと、、、、
発酵食品だった!!
作業工程の中に「カビ付け」という工程があるようです。
ちなみにいちご大福も発酵食品です。
一礼ダブルクリック
憑かれたデジタルメディアアーティストに捧ぐ現代の魔法使いの御手で邪念を払う。・アイデアが沸かない人は「頭」・作業時間が足りない人は「右手」・心が折れそうな人「心臓」・プレッシャーに負けそうな人「背中」をはたき新たなクリエイティビティを降臨させる。
Artist
Wataru Takayasu, Takuya Yamamoto
「手で悪いものを祓う」というコンセプトから、落合陽一先生の手を3Dプリンターで出力するというアイディアが生まれたそう。
アイデアが沸かない人は頭、作業時間が足りない人は右手、心が折れそうな人心臓、プレッシャーに負けそうな人背中をはらって、新たなクリエイティビティを降臨させるようです。
まとめ
落合陽一関連のイベントは【入場無料】【撮影OK】【SNSOK】という三拍子揃ってるので、嗜好問わず結構誰にでもオススメできます。
ちょっと期間が短いのが残念だけど。
一つ一つ解説してくれるし、人も少なかったのでゆったり見れます。
興味のある方はぜひ。
おまけ
『秒展』の秒というのは、最近の若者言葉で「すぐに」とか「短時間で」ということを表す「秒で」から来ているんだと思います。
この「秒」という漢字は稲を表すのぎへんに少で、稲穂の先っちょほどのわずかなことを表します。
日本で「秒」が時間の単位として使われるようになったのは、明治6年に太陽暦が採用されたときからだと言われていて、太陰暦と太陽暦の帳尻をあわせるために明治5年は12月2日までで、12月3日になるはずの日を明治6年1月1日にしたそうです。
ちなみに英語の秒はなぜ2番目という意味のsecondなのかというと、時間を分割したのがprime minute(分)で、さらに分割したのがsecond minute(秒)だったからなんですねぇ。
『秒展』きっかけで面白い雑学が増えました。
デジタルハリウッド大学
<監修・指導>
落合陽一
<開催期間>
2017年8月29日(火〜9月7日(木)
<住所>
東京都千代田区神田駿河台4-6
御茶ノ水ソラシティ アカデミア
デジタルハリウッド大学 駿河台キャンパス
3階 メディアライブラリー
<営業時間>
12:00〜18:00
<入場料>
無料
<公式HP>
http://www.byouten.tokyo/
大和書房
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