誰しも「それぐらい知っておかないと恥ずかしいから」という理由で何かを調べた経験はありますよね。
でもそれは一番非効率な情報収集の方法になります。
逆に、自分が気になることだけを調べることが一番効率的な情報収集の方法です。
なぜそうなるのか今から理由を考えていきましょう。
興味があることだけを調べる利点
自分が知りたいことを調べている間は楽しいですよね。
これだけで十分な利点です。
さらに楽しいことは継続しやすいので、気がつけば大量の情報に接することが出来ます。
その上、感情と結びついた情報は記憶に残りやすく、忘れにくいという利点もあります。
いいことばかりですよね。
興味が無いことを調べてしまう人なんているの?
ところで、興味が無いことを調べる人なんてこの世にいるの?と思うかもしれません。
それがびっくりするぐらいたくさんいるんですよね。
これは「教科書を前から一字一句漏らさず読む」という人がマジメで偉いとされる日本の学校教育の弊害かもしれません。
テストで100点を取れるのが偉い子という評価をされるので、自分が興味がないことも知っておかないといけないわけです。
こんなことを何年も続けていたら、知らず知らずのうちに興味がないことも、書かれていることは出来る限り目を通し理解しなければいけないと思いこんでしまうのも無理はありません。
でも残念ながら全く無駄なことです。
但しちょっとだけ補足しておくと、幼児期から学童期の期間は、とても頭が柔らかく新しいことがすべて輝いて見えて、どんどん知識を吸収することが楽しいという、奇跡の時代が存在します。
その間だけは上手くいけば効率的に体系的な知識の吸収が出来る場合があるのです。
そんなときは「外で遊びなさい」とか「ピアノのお稽古をしなさい」とかくだらないことを押し付けて可能性を潰さないようにしてあげたいですね。
もちろん本にもスポーツにも興味を持たず、ずっとピアノを弾いているのが楽しいと思っている子の場合はピアノを弾かせてあげてください。
で、残念ながら10歳を越えた辺りから人は奇跡の時代は終了して、普通の人として人生を歩み始めます。
それからは興味があることだけを調べることが、一番楽しく効率的な情報収集方法になるのです。
それなのにちょうどそのころから受験勉強的なことを押し付けられてしまうんですよね。
だから興味がないことを調べてしまう癖が無意識のうちについている人が多いような気がします。
興味があることだけを調べるって具体的にどうするの?
スキャニングやスキミングという言葉を聞いたことはありますか?
スキャニングとは長文の中から特定の内容だけを探して読むこと。
スキミングとは長文を流し読みして、大体の内容を理解すること。
この2つが興味があることだけを調べる具体的な方法です。
スキャニングとスキミングというのは、長文読解のテクニックとして紹介されることが多いですが、実は楽しく情報収集をするためのテクニックでもあります。
一字一句しっかり読み込むのではなく、適当に興味があることだけに意識を向ける練習という感じでしょうか。
自分にとってどうでもいいことはバッサリと捨てる練習とも言えます。
おそらくマジメな人は「そんなことを繰り返すだけでは浅い知識しか得られず、いつまでたってもあやふやでいい加減な情報しか残らないからダメだ。」と思うでしょう。
そこが大きな分岐点ですね。
つまり出発の時点から「専門家としての体系的かつ深く正確な知識を得なければいけない」と思い込んでつまずくパターンです。
ちなみに専門家も研究のためや論文にするために緻密な情報を収集しなければいけない場合は、スキャニングとスキミングを何度も繰り返して、深く調べるべき領域を特定したりします。
この世には情報が溢れすぎているので、何でもかんでも緻密に調べられればいいのですが、そんなことをしていたら何も出来ないまま人生が終わってしまいます。
大量の流し読みで重要な情報がわかってくる
流し読みと言えばなんとなくいい加減な読み方だと思いがちですよね。
それに気合を入れて読まないと頭に残らないような気もします。
でも大量に流し読みを繰り返していると、最初は興味がなくても自然に何度も触れる内容が出てきます。
何度も触れるということは、何度も言及されていることなので、世の中的には重要なことが多いでしょう。
そして何度も触れていれば自然と頭にも残ります。
但し、ここで間違ってはいけないのが、「それが自分にとって興味が湧くかどうかは別だ」ということです。
最初のうちはネットのニュースやツイッターなどで何度も流れていることは、重要なことで知っておくべきことのように感じるかもしれません。
しかしくだらない内容も何度も何度も繰り返されるものですよね。
そこで流し読みを繰り返していくうちに、「あ、またくだらない内容だ。」とすぐにわかってスキップする速度があがるのです。
そしてもちろん何度も出てきて興味があることに関しては、どんどん内容を理解する速度が上がっていくので、より深いことを調べようと思った時もスムーズに情報収集が出来るようになります。
とにかく大量の情報をどんどん流しこんでいきましょう。