絶賛本の処分中。
今回紹介する本は、飯塚健『ピンポンダッシュ』。
サンクチュアリ出版
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2018年には降谷建志『ワンダーラスト』のMVの監督も担当。
これはそんな映画監督、飯塚健がデビュー作『サマーヌード』が公開されるまでの自伝的ストーリー。
サンクチュアリ出版らしく、高橋歩『毎日が冒険』と同じ横書きです。
「とりあえず撮んなきゃはじまらないでしょ」
主人公、飯塚健。21歳、大学生。
高校の頃から漠然と映画監督になりたいと思っていた著者。
「なんで?」と聞かれ「直感」と答えると説得力が乏しく見えてしまう不思議。「【直感】と答えるのはダメなのか?」と疑問に思いながらも「とりあえず撮んなきゃはじまらないでしょ」ってことで、バイトで稼いで金でビデオカメラを購入し、脚本を殴り書きして映画制作へ。
メンバーは全員、経験ゼロの素人。
全員ド素人で制作した映画は、セリフも聞き取れない、内容もわからない、意味不明な映画だった。
映画監督になるには?
著者はHOW TO本を読み漁り、映画監督になるための結論を3通り発見。
①助監督で下積みし、チャンスを待つ
②制作会社やテレビ局からの下積み
③自主制作映画で認められる
しかしどれもしっくりこない著者。
そして著者がとった行動は、、、、
映画の作り方を調べる → 【制作費を集める】という手順を知る → 映画業界の人たちに電話しまくる → 全然相手にされない
「なにで撮ろうと思ってるの?」
「なにっていうのは?」
「いやだから35ミリとか16ミリとか…」
35ミリが最高峰ということを知ると「35ミリで撮ります!!」
しかし35ミリは最低でも2,000万円ほどかかるらしい…
そして諸々見積もると合計5,000万円ほどの予算が必要ということがわかった。
5人で5,000万円…1人1,000万円ノルマの借金アタック笑
友達、知り合い、あんまり知らない人、、、、手当たり次第に、電話&ゲリラ訪問しまくる。
集まったのは30万円…
次は街頭に立って募金作戦。
沖縄にも何回も飛んだし(沖縄で映画を撮るというのも結構テキトー)、協賛をとるためにあちこちのお店などにも頼み込んだが全滅…
そして偶然、石垣島の空港で飾られていた平井順光氏の写真に魅せられ、連絡先を調べ、理由もなく会いに。
そして今まで沖縄でやってきたこと、感じたことなどを延々と話す。そして初めて協力してくれる人が現れると。平井氏は沖縄全土を40年以上撮り続けてきた写真家で、沖縄で平井さんを知らない人はいないほどの有名人だったとのこと。
かなり偶然っぽいですが、これだけ数撃てばいつかは当たるだろと言わんばかりの行動力。なのでこれは必然でもあると思います。
また何度も石垣島に足を運んでいるうちに「またきてる」みたいなムードになり、「がんばれ」と声をかけてもらうようになると。
それからはすごく良い流れができてきて、レンタカー、宿泊費、酒屋からのドリンクなど、あちこちから協賛を獲得。
そしてついには石垣市の協力まで取り付けてしまいます。そして市の協力をあおぐための条件をクリアするために法人化。そして芸能プロダクションや業界人のカンパ、投資家などから、合計5,000万円が集まってしまいます。
クラウドファンディングがない時代にこれだけの金額を集めてしまうすごさよ…
そして完成したのがデビュー作『サマーヌード』。
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今回は制作の部分は割愛。
とにかく行動力がすごい
この本の肝はとにかく行動力。
行動して行動して行動した結果、映画監督になった著者。
5,000万円という途方もない金額を、クラウドファンディングやVC、エンジェル投資家などの言葉が普及する前の時代に集めてしまった奇跡。
できることを全部やってみるすごさ。
そう考えると、クラウドファンディングやVC、エンジェル投資家、SNSもこれだけある中で、行動できてない自分なんやねんと思ってしまいます笑
2004年の書籍ですが、ぜひオススメです。
記事を書いている人
ノリオメモ(@noriomemo )
株式会社NOOE.TOKYO 代表取締役兼COO。美容健康系メディアなどの運営を経て、2018年5月、起業家と投資家をマッチングさせる『CHAINS』をローンチ。
2018年7月からはオンラインサロン『ノリオンラインサロン』を主催。遊ぶことに命かけてる。アソ部主催。
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