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のりまろ「イノベーションのレシピや!!」|田所雅之『起業の科学』を読んで

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ずっと読みたいと思っていた本をようやく読了しました。

それが『起業の科学』。

起業の科学  スタートアップサイエンス
田所 雅之
日経BP社
売り上げランキング: 241

著者が1000人以上の起業家、投資家、スタートアップ関係者に話を聞いて作り上げたとされる1750ページにも及ぶスライドを書籍にしたものです。

まずこちらの本、かなり大きいです。A4サイズなので、通常の本の倍。しかもKindleでの文字サイズ変更が不可とのことなので、iPhoneとかで読むとかなり読みにくいし、本だと持ち運びが面倒…

若干読みにくい本ではありますが、かなり良書なのでぜひオススメです。

ちなみにこの記事はざっくりしたまとめになるのですが、大事なことを全部まとめたらそのままこの本になってしまうので、興味のある方はちゃんと本を読んだ方がいいと思います。

アイデアの検証

スタートアップの成功基準はPMFを達成できるかどうかという点にあります。

PMFとは「Product Market Fit」の略で、「顧客から熱狂的に愛される製品」のことです。今の時代のPMFを代表する製品はiPhoneですかね?私自身も、iPhoneのない生活は考えられないくらいですので。

そしてそんなPMFを達成するために重要なのは市場から求められているモノを検証することです。

「この技術があれば、一般家庭の市場も取れるんじゃないか」といった錯覚は、スタートアップの典型的な勘違いであると。。。。

たしかに自分のサービスでも痛感します。。。。世の中に必要とされていると思ったプラットフォームを作っても、それを認知してもらうのにはかなりの苦労を強いられます。以前行ったイベントでAnycaの浅岡さんも言ってましたが、新しくサービスを作った人のほとんどが痛感する課題ではないかと。

そして100人に話して、100人が良いと言ってくれるアイデアは避ける。100人中100人が良いと言うアイデアなんて誰でも思いつくアイデアであり、そこにイノベーションはありません。

良いファウンダーの条件

・課題に強い共感
・パラノイア的な要素
・UXの明確なイメージ
・想定カスタマーとの強い結びつき
・プロダクトマネジメントの経験
・発想に柔軟性

課題の質を上げる

おそらく多くの人は課題の質を上げるのではなく、解決策の質を上げることに注力すると思います。しかし本書では「課題の質を上げる」ことに注力しろと書かれています。そして実際に課題の質を上げることに注力したスタートアップの方が成功していると。。。。

・課題は本当に存在するのか?
・ペルソナを想定
・ペルソナはリアルな人物像
・ペルソナはフィーバックの度に修正
・エンパシーマップで深堀り
・カスタマージャーニーを作る
・エバンジェリストを探す

課題が本当に存在するのか、ユーザーが抱えている悩みは何なのかなど、ユーザー、ユーザーになりうる人の課題をしっかり検証し、本当に必要とされているサービスを考えます。また課題というのは、表面上にあるものだけでなく、もっと潜在的なもの、本人も気づいていないような悩みを探します。

ソリューションの検証

課題の検証が終わったら、次は課題を解決するための仮説を検証します。まずはプロトタイプを作り、仮説が適切なのかを検証します。プロトタイプは簡単なものでよく、何回も作り直せるようにした方がベター。

そしてこれらの検証が終わる前に最適化させようとすると、かなり無駄が出てくるとのこと。
(本書内の例では、ラーメン店が美味しいラーメンが作れていないのに、食材の値引き交渉や、トイレの改装を行うこと)

そしてここではペーパープロトの重要性も説いています。サイトの設計図を紙に書きながらチームメンバーでサイト設計していくことです。また意見が分かれたら、無理に結論を出さずに、第2案として形に残して、それぞれをユーザーにぶつけてみるのが良いと。

本書におけるソリューション検証の流れは以下のとおりです。

①ペーパープロトタイプ
②ツールプロトタイプ
③プロダクトインタビュー

人が欲しがるものを作る

アイデア、課題、ソリューションの検証が終わったら、いよいよ市場にプロダクトを投入します。しかしここで投入するのはMVPと呼ばれる「市場テスト用プロダクト」です。まずはMVP(実用最小限の製品: minimum viable product)をローンチして、カスタマーの反応が検証通りだったかなどを再度検証します。
(日々検証)

またMVPでは余計な作り込みは避け、実験の要素やカスタマーの検証をスムーズに行えるようにします。

MVP制作でのNG

・カスタマーニーズの情報をすべて集める(検証すべきポイントに絞る)
・全て自動化(なるべくカスタマーに会って反応を見る)
・カスタマーが欲しがる機能を全て入れる(何が刺さったのかわからなくなる)

これらの繰り返しでUXなどを磨き込みます。

スケールするための変革

最後にプロダクトをスケールさせていくための章にきました。

ここではLTV(生涯利益)やCPA(カスタマーを獲得するためのコスト)、そしてLTVからCPAを差し引いた「ユニットエコノミクス」を考えます。またユニットエコノミクスの計測は、リカーリング・レベニュー(継続的)で計測するべきだといいます。

そしてLTVを高めるために必要なのがマジックナンバーを超えさせること。これはプロダクトによっても違いますが、「このサービスを使って良かった」と思わせることです。

弊社サービス(https://chains.jp/)であれば、起業家の資金調達が目的なので、プロダクト内で投資家とDMでやりとりしたらそれを超えられるのか、もしくは資金調達を達成して初めて超えられるのかは私にもまだわからないのですが、このマジックナンバー(AHAモーメント)を超えさせることがLTVを高めるためには必要です。

まとめ

タイトルにもふざけて書きましたが、本当に新しいサービスを作るためのレシピのような本になっています。

「どういったプロダクトを作ればいいのかわからない」「新サービスをどうスケールさせればいいのかわからない」という方にはかなり参考になりますし、「起業したいけど、サービスが思いつかない」という人も、普通に生活していて「もっとこうなったら便利なのにな」など、自分の課題をベースに、新しいサービスのヒントが得られるかもしれません。

上にも書きましたが、大事なことを全部まとめたらそのままこの本になってしまうので、興味のある方はちゃんと本を読んだ方がいいと思います。

起業の科学  スタートアップサイエンス
田所 雅之
日経BP社
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